副作用の少ないアジスロマイシンと真菌感染治療薬

アジスロマイシンは細菌感染症に対して使用できる抗生物質であり、幅広い適応菌種と適応症がある医薬品が開発されているのが特徴的なものです。抗生物質としては副作用が少ないものであり、重篤な副作用の報告例こそあるものの、頻度が極めて低いことから安全に使えるものとして汎用されるようなっています。アジスロマイシンはマクロライド系に属する抗生物質であり、タンパク合成阻害薬に分類され、細菌が成長することを抑制します。そのため、静菌的な作用が基本となりますが、高濃度では殺菌的な作用も示すことができることが示されている強力な抗生物質です。血中半減期が比較的長く、徐放製剤が開発されたことによって一回の服用で一週間程度の効果の持続が可能なものもあり、アジスロマイシンは細菌感染における強力な医薬品として注目されるようになっています。しかし、抗生物質であるという都合上、感染症治療においては細菌に対してのみ有効であり、ウイルスや真菌などの他の種類の感染症では効果を発揮できません。ウイルスに対してはそのウイルスごとに開発されてきている抗ウイルス薬の使用が必要であり、真菌感染の際には抗真菌薬を用いることになります。抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬はいずれも人の細胞と細菌、ウイルス、真菌で異なるDNA複製やタンパク質合成などの成長や増殖に関わる部分に作用するものが一般的であり、それゆえに副作用が少ないものが多いというのが特徴となっています。抗生物質の開発に比べると抗ウイルス薬や抗真菌薬は歴史が浅く、アジスロマイシンのような強力で広範囲の感染症に用いることができるものは開発されていないものの、研究の進展がそういった画期的な新薬開発につながるでしょう。